酒米探訪~雄町~

山田錦、五百万石、美山錦とともに
4大酒造好適米に数えられる雄町
オマチストと呼ばれる
熱烈なファンに支持される酒米
  
その歴史は古く幕末安政年間
備前国雄町で育った品種を
「二本草」と名付けたのがその起源
その後、栽培領域拡大に伴い
いつしか地域名での呼び名が定着
「雄町」と呼ばれるようになったとのこと
 
多くの酒米のルーツとも呼ばれ
山田錦や五百万石は
その血統が受け継がれ生まれた品種
 
酒造好適米として優れた特性があり
早くから全国の蔵元の支持を受け
昭和初期には
鑑評会で賞を取りたいなら・・雄町
と言わしめるブランドとなりましたが 
背が高く倒れやすいうえ病気にも弱く
栽培が難しい品種であったがため
戦中戦後にかけては生産量が激減
生産が途絶えた時期もあり
「幻の酒米」と呼ばれたこともあります

濃醇でしっかりとしたコクと
味わい深いお酒に仕上がるのが特徴
また、造り手によって
個性を出しやすいのも魅力
2008年からは生誕の地であり
現在でも生産量9割を占める岡山県において
雄町を用いた日本酒コンテスト
「雄町サミット」が開催され
2019年には215点がエントリーされ
大きな話題になりました